後日、主人にその事を話すと、とてもショックを受けた感じでした。でも、だからといって、私達夫婦が離婚するのをやめることができるかと言うと、それはもう無理でした。主人はあいかわらず、前に付き合っていたらしい女性と今どうなっているのかは言いません。私も、何回も聞くのがだんだんバカらしくなってきて、もうどうでもいいと思うようになりました。本当だったら、主人がその女性と浮気をしているという証拠があったら、私はもっと主人に対して強く言えたはずでした。でも、そんなものは無いし、主人がしらばくれている以上、女性とやりとりしたメールなんかも消しているだろうと思いました。でも、家の中で主人が携帯でネットやメールしたりしているのを見るたびに、メールの相手がその人なんじゃないかと思って、悲しい気持ちになりました。主人に対しては、離婚したいと言われてからは愛情も感じなくなってしまっていて、何と言うか、家族としての関係性とか、子ども達に対しての共同の責任を負っている人という見方しかしていませんでした。でも、誰かとメールしているのを見るのはすごく嫌でした。そして、こんな状態になっても、まだ主人に対して未練がましい気持ちを持っている自分自身がもっと嫌でした。こんな時に、携帯やパソコンでネットを見ていたら、いつもだったら単純にウザいとしか思わない迷惑メールで、『恋人募集』とか、『○○様からのプレゼントです』とか、怪しいメールをちょっとだけ開いてみようかという気になりました。もちろん、メールを見るだけで、それ以上は何もする気にはなりませんが、私みたいな精神状態の時に、こういうのにひっかかる人がたくさんいるのだろうな、とあらためて思いました。

主人との話し合いが、どうやったら前に進むか、自分なりに考えてみると、どう考えても、私が折れる以外にありませんでした。折れると言っても、主人から養育費を受け取らないということではなくて、受け取る金額を少なくするということでした。実際、いくらぐらいにすれば生活に困らないかは思いつきませんでしたが、とりあえず、今やっている事務のパートの仕事はすぐにはやめられないので、もう一つアルバイトか何かを始めてみようと思いました。試しに、求人の無料雑誌を見て、早朝のビルの清掃のアルバイトに応募してみました。すぐに人事の人から連絡があり、次の日には面接に行きました。仕事の内容は、ビルのトイレの掃除ということでした。面接の結果を、次の日には連絡をくれると言うので待っていたら、結果は不合格でした。私以外にも何人も応募者がいて、結局、清掃の経験のある人を採用するということでした。自分はバイトの面接さえ満足に受からないのかと思うと、ちょっと悲しくなりました。新しい仕事を始めようと思っても、これといって得意な分野もなくて、パソコンも文字を入力したり、エクセルの決まった計算をしたりするぐらいしか知識がないので、自分には何もありません。今はどこも余裕がないので、経験者以外の人は採用したくないというのが企業としての本心だと思いました。