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離婚にまつわるコラム

主人の一言がきっかけで

 

ある日、主人と話し合いをしていると、主人が「たぶん、子ども達が何か気づいているみたいだ」と言ってきました。まさか、そんな・・・私は子ども達の前ではいつも普通にしているのにと思いましたが、主人の考えは当たっているようでした。長女のほうから、「お母さんと何かあったの?」と聞いてきたのだと言います。いくら平静を装っていつも通りに接していても、子ども達にとっても、同じ家の中で暮らしているわけなので、何か感じ取るものがあったのだと思います。主人にそう言われて、私は子ども達に対してとても申し訳ない気持ちになりました。親に嘘をつかれて、隠し事をされて、子ども達にとっては良い事のはずがありません。私がショックを受けていると主人が、「もうここで、自分は親権を諦める」と言ってきました。私はびっくりして、「本当にいいの?」と言い返しました。主人は、「もう時間をかけて話し合っても、自分が折れなければ話が進まない。二度と会えないわけじゃないなら、それで納得する」と言いました。私は喜んでいいのかどうなのか分からなかったものの、とりあえず、前へ一歩前進した気がしました。そこですぐに、思い切って、主人に養育費のことを話しました。子ども達二人と一緒に暮らすには、私がパートをやめてどこかに就職したとしても、私一人の収入でやっていける自信はありませんでした。子ども達も連れて行って、主人からお金ももらってと言うのでは、なんだか私がわがままを言っているような感じもありますが、主人も子ども達の親なのだから、責任があるのです。主人はお金を払う事自体には同意してくれましたが、「金額はそんなには出せない」と言ってきました。私自身も、こういう場合、いくらぐらいもらうのが妥当なのかまったく知りませんでしたが、主人から、できるだけたくさんもらおうという気持ちは少しだけありました。親の収入が少なくて、子ども達に嫌な思いをさせたくなかったからです。養育費といっても、子ども達が大学を卒業するまでは、何らかの形で主人にはお金を出して欲しいと思いました。私達夫婦のせいで、子ども達に進学を諦めさせたりするようなことは、絶対にあってはいけないと思いました。私のほうから、「一ヶ月に10万円くらいなら出せそうかな?」と言ってみたら、主人は「それはできない」と言いました。10万円というと、主人の収入のうちの3分の1でした。例えば、主人がどこかに一人でマンションかアパートを借りて住んだとしても、男の人が一ヶ月でどのくらいお金を使うのか、私には見当もつきませんでした。主人はタバコも吸わないし、お酒も、会社の人とたまに飲みに行く以外はあまり飲まないし、ギャンブルもやらないので、これまでもあまりお金を使うほうではありませんでした。でも、男の人が一人暮らしになると、毎日外食をするようになって、それなりにお金はかかるだろうなと思いました。主人からは、「3万円くらいなら出せる」と言われました。正直言って、月に3万円程度のお金をもらっても、私にとっては意味がないと思いました。何も私がぜいたくな暮らしをしたいという訳ではありません。子ども達には、両親が離婚することでじゅうぶんに嫌な思いをさせるのです。それ以上に嫌な思いをさせないためには、せめてお金には困らない生活をしなくてはいけないと思いました。

 

数日後の夜、主人が会社の忘年会で家におらず、長男も友達とカラオケに行くと言って出て行って、長女と私の二人だけになった日がありました。私は主人から、「長女は何となく、離婚の事を知っているみたいだ」と聞かされていたので、もし、本当の事を言うなら今日しかないと思いました。二人で晩ごはんにパスタを作って食べた後、長女に、それとなく聞いてみました。長女は「そんなような気がしていた」と言って、それ以上は何も言いませんでした。ただ、「自分は我慢できるけど、弟には嫌な思いをさせてかわいそうだと思う」と言ってきました。両親のわがままで離婚してしまうというのに、自分は我慢して、弟である長男のことを気遣う長女に対して、本当に申し訳ないと思いました。長女は、主人のことを本当のお父さんだと思って、ずっと信じてきました。その事に対しても、申し訳ないと思いました。でも、父親の事はどうしても長女には言えませんでした。長女は「私はお母さんに付いて行ってもいい」と言ってくれました。長女は大学受験を控えていました。長女は、18歳という年頃なので、すぐにとは言わないまでも何年後かには一人暮らしをしたいと言いました。母親としては、子どもと一緒に暮らせなくなるのはとても淋しいですが、長女の希望は絶対に叶えてあげたいと思いました。そのためには、私もがんばって働こうと思いました。

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